「報酬」を設けて勉強することの危険性

勉強をする時期とそれが成績UPという形になる時期にはズレがある。
だからこそ,学習のモチベーションを維持するのは難しいんです。

目次

勉強をして,すぐ点数が上がるなら話は早い

ほとんどの人にとって,勉強は「やりたくないもの」だと思います。
したがって,勉強をするときは,継続のためのモチベーションをよく考えなければいけません。
 
よくある勉強のモチベーション維持方法は,

いい成績をとったら美味しいものを食べる
いい成績をとったら○○へ旅行に行く
その日の勉強目標を達成したらゲームをする

など,勉強とは無関係の「報酬」を自分に与えることだと思います。
特に小学生や中学生前半くらいだと,こうした目標設定が定番になりますね。
 
しかし,この方法にはいくつかの意味で問題があります。
第一に,「勉強をする」こと自体の印象をよくするものではありません
むしろ勉強が終わった後の報酬を設けることで,勉強は「我慢するもの」「耐えるもの」という位置付けになってしまうのです。
そういう認識をしている以上,ある程度で成績が頭打ちになってしまいます。
小学校から中学,高校へと学年が上がるにつれ,勉強の内容は複雑化し,長時間取り組まないと内容理解が進まないからです。
すぐ近くに迫っている試験をどうにかしたいのであればこうした「報酬」作戦でOKでしょうが,中長期的にはダメです。
勉強そのものに意義・楽しさを見出している人と比べると,次第に差がついてしまいます。
それが大学受験や大学合格以降の学びになると響くわけですね。
 
第二に,報酬を与えること自体が勉強に悪影響の可能性があるのです。
例えば,2時間勉強したら1時間遊んでも良い,というルールを設けたとします。
すると,遊んで良い1時間は勉強に充当できません。
勉強をすること自体に意義を見いだせれば,その1時間も有効活用することができます。
例えば途中で休憩を挟んでも,3時間のうち2時間半くらいは勉強できるはずです。
 
こんな訳で,「報酬」(ご褒美)を設けてそれをモチベーションとして勉強するというのは,いくつかの意味で問題があるのです。

勉強そのものに意義を見出せるかどうか

勉強をすること自体を有意義なものと感じたり,楽しめたりというのが理想です。
その状態になれば,いくらでも勉強できますからね。
中長期的にも,ずっと成績を伸ばすことができるでしょう。
 
勉強自体を楽しむためにはどうすれば良いか。
ここでは,いくつかの方法をご紹介します。

努力が点数に表れやすい内容を勉強する

勉強をした結果がすぐに点数上昇という形で表れれば,勉強は楽しいものになります。
ある意味ゲーム感覚なのかもしれませんね。
 
一般的に,受験対策の勉強だと成績は上がりにくいのですが,学校の定期試験であればすぐに点数が上がります。
試験の範囲が限られており,対策が非常に容易であるためです。
景気付けという側面もありますが,勉強自体のモチベーションが上がらない場合は,定期試験の対策からやるのが良いでしょう。

将来の夢と結びつける

もう一つ強力なのは,自分の勉強内容と将来の夢を関連づけることですね。
例えば将来通訳になりたい人にとって,英語の勉強は楽しいものとなるでしょう。
物理学者になりたければ,数学や物理の勉強はとても面白いはずです。
こんな感じで,将来の夢を決めて,それに向けて勉強する。
目指すものがあるだけで,モチベーションは劇的に上昇します。

まとめ

報酬のために勉強をする。
最初のうちは否定しませんが,こうした勉強のモチベーションは少しずつ変えていくべきです。

なぜなら
▶︎ 勉強自体の印象が良くなるわけではない
▶︎ 報酬を設けること自体が勉強の邪魔になる可能性がある

から。

勉強なんてやりたくない。でもご褒美があるから,そのためにしばらく我慢しよう。
そういう気持ちで勉強をしても内容はあまり定着しません。
勉強すること自体を楽しめるように,意識を変えていきましょう。

そのための手段が
▶︎ 定期試験など,点数に表れやすい勉強をする
▶︎ 将来の夢を思い描く

といったもの,というわけです。

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この記事を書いた人

オンライン家庭教師を運営する東大卒塾長。
入試数学を解説する YouTuber(登録者10,000人超)

2012年 栄東中学校卒
2015年 筑波大学附属駒場高等学校卒
2019年 東京大学理学部物理学科卒

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