自宅で,どうやってちゃんと勉強するか。

私は,中高で塾に通っていませんでした。
また,現在オンライン家庭教師をやっていますが,当然そこの生徒も自宅での学習がメインとなります。
そこで今回は,塾に通わない人が,どうやって自分を律して勉強するかについて述べます。

目次

自分を律して勉強するということ

塾に通わないことの大変さは「勉強の習慣づけ」にある

自ら好き好んで受験勉強をする人なんていうのはそうそういません。
ほとんどの人が,志望校合格のために我慢して勉強しているはずです。
塾に通っていれば,半強制的に勉強することになるので,自分を律する必要はあまりありません。

しかし塾に通わないとなると話は別ですよね。
身の回りにはいろいろな誘惑があります。
友達に遊びに誘われることもあるでしょう。
本棚には漫画があって,机にはパソコンがあって,スマホも持っているし……。
とくに勉強に集中しきれていないときは,そうした誘惑に負けやすいわけです。
勉強するはずが,気づいたらスマホをいじっていた,なんていうのは誰もが経験しているのではないでしょうか。
 
これは特に塾に通わない人が抱える問題です。
娯楽を規制してくれる人が周囲にいないというのは,思いのほか厳しい環境なんですね。
裏を返せば,娯楽に負けないで済むというのは塾のメリットの一つといえます。
塾に通うほうがいいじゃないか,と皆さんんの考えも変わりつつあるかもしれません。

大学に「塾」はない

でも,大学以降は塾なんてありません
しかも,年齢が上がるにつれ娯楽の幅はどんどん広がっていきますから,高校までとは比べ物にはならないくらい誘惑が存在します。
 
もちろん,サークル活動・部活動やその他課外活動,息抜きは大切なのですが,そういうことばかりしていると当然ながら学業に影響してきます。
実際,高校までは問題なかったのに大学に入ったとたんに勉強しなくなる友達も数多くいます。
特にサークルやアルバイトに時間を取られすぎて,自分の学業を制御できていない人は多いのです。
 
大学はあくまで就職までの過程であって,とりあえず卒業できればいいという考えの人も存在しますし,それも一つの生き方として尊重されなければなりません。
しかしながら,大学で学ぶ学問は自分にとって無益なものなのかというと決してそんなことはありませんし,せっかく勉強しなければならないなら自分のものとしてしっかり身につけないと勿体ないですよね。
そういうポジティブな姿勢でいたいものです。
 
このように,大学以降は「自分を律する」というのが大きなカギになります。
中学校までは義務教育であるため,ボーっとしていても卒業できます。
高校は義務教育ではありませんが,よほど手を抜かない限り大体の場合卒業できるものです。
ところが大学以降だと,自分で努力しないと遠慮なく単位を落とされてしまいますし,周りに追い抜かれてしまいます。

皆さんが大学に入ると,単位を落としたり留年したりする人が身近に意外と多いことに驚くことでしょう。
もちろん,留学等の事情で自主留年する人もいるのですが,単に試験の出来が悪くて留年する人も多いのです。
大学生にもなると皆学ぶことが多種多様になるので,みんなで足並みをそろえて勉強させてくれる環境というものに期待しているとヒドい目に遭います。
例えば私が通っていた東大だったら尚更,自分で積極的にあれこれ努力していく必要があります(もちろん,勉強に限った話ではありません)。
そうでないと,どんどん置いていかれてしまうのです。

自分を律するには

では,自分を律する力を鍛えるにはどうすればいいのでしょうか。

そんなに簡単な話じゃない

いきなり絶望的な見出しですが,誘惑に負けないようになるのは簡単なことではありません
少なくとも,数週間や数か月で可能になることはないと考えてください。
半年とか一年とか,そういうスケールで考えなければなりません。
大変かもしれませんが,得るものもものすごく大きいので,頑張っていきましょう。
欲望を断つ,と聞いて仏道修行的なものを想像した方もいると思いますが,安心してください,そんなことはしません。
普段の勉強スタイルから少し変えるだけで十分効果があります。

最初は,周りの人に協力してもらう

欲望を規制してくれる存在(塾に代わるもの)がいない環境下で粛々と勉強できるようになるには,最初のうちは周囲の人に協力をお願いするのも大事です。
たとえば,自分の部屋のドアを開けて,家族の中の誰もがのぞけるような状態で勉強するという手段があります。
自分の部屋が無い場合は,リビングなどで勉強するのもOKです。
これのどこに意味があるのかというと,常に誰かに見られているような気がするので,「勉強しなきゃ!」という気分になるという点です。
バカバカしい,と思うかもしれませんが,これが結構効果的。
親に見られたらどうしよう,と考えると,スマホをいじるのが憚られますよね。
ゲームもやりにくい。
常に誰かに見られうる場所にいることで,自然と勉強するようになる。
これは(間接的にですが)周囲の人に協力してもらった方法といえるでしょう。
 
別の方法として,いっそのこと勉強時間はスマホなどを親に預けておく,という手段もあります。
そうすれば強制的に勉強するようになります。
子供じゃないんだから,そんな方法恥ずかしい,なんて思う人がいるかもしれません。
でも,結局ついスマホをいじっちゃうということは,自分はその子供と同等,ということなのです。
もしみなさんの友達がこの方法を馬鹿にして来たら,「じゃあお前は一切スマホをいじらないで勉強できるのか?」と言い返してやればいい。
大体の人はできないですから。自分の成長のためにすることですから,何も恥ずかしがる必要はありません。堂々と実行すべきです。
 
初めのうちは,娯楽が制限された状態で勉強するのは落ち着かないかもしれません。
軽い禁断症状です。タバコやクスリでもないのになんで禁断症状が,と思うかもしれませんが,それだけ我々はパソコンやスマホに依存してしまっているということです。
自分の依存度合いを身を以て感じることができると思います。
今の世の中,依存を全くやめるということは不可能だと思います。
ですが,こうした努力をしていくうちに,スマホやパソコンが手元になくとも落ち着いて勉強できるようになってくると思います。
それは一段階成長したことの証といえるでしょう。

こんどは,自分一人でできるように

いつまでも家族に頼っていたらそれは本当に恥ずかしいので,いつかは自分一人で静かに勉強できるようにならなければいけません。
先ほど述べたように,娯楽が規制された状況でも落ち着いて勉強できるようになったら,今度は自分一人で同じことができるようにするのです。
すなわち,スマホやパソコン,漫画などが近くにあっても,気が散ることなく勉強できるようにする必要があります。
でないと,独りきりのときにいつまでたっても勉強できるようになりませんからね。
 
まずは,スマホなどを手の届かない程度のところに置いておくのがコツです。
椅子に座っていると届かないような,やや遠いところに置いておく。
手の届かないところ,というのがポイントです。
手元に置いておくと,簡単に手に取れてしまうので,ついついいじってしまうんですよね,無意識のうちに。
ちょっと遠いところに置いておくと,取るのが面倒なので,その分いじる可能性が低くなるわけです。
くだらないことのように感じられるかもしれませんが,我々の行動は案外この程度のことで大きく変わるのです。
 
スマホをいじろうかな,それとも勉強しようかな,と迷っているときに,我々がどっちを選択するか。
それは,スマホが近くにあるか否かという,一見くだらないことに支配されているのではないかと,私は思うのです。
とすると,逆に些細な工夫で我々の行動は変えることができるのではないか,そう考えた結果がこの方法なのです。
馬鹿にしないで実践してみてください。スマホをいじる機会が格段に減るはずです。
スマホ以外でも同様です。
実際私も,これを実践することで勉強への集中のしやすさが格段に改善しました。
 
それもできるようになったら,今度は手の届くところにスマホを置いたうえで集中して勉強する練習をしましょう
すぐそこにあるとつい遊びたくなってしまいますが,そこはグッと我慢。
ここで妥協してしまうと,今までの努力が意味をなしません。
今は勉強するのが優先だ,遊ぶのはいつでもできる,と自分に必死に語り掛けて,勉強するのです。

少しずつ慣らす

このようにして,誘惑を断つためには,娯楽が無い状態にゆっくりと体を慣らしていくのが最適です。
これにはそれなりの時間がかかるので,焦らずに,ゆっくりとやりましょう。
最終的には,「以前はなんであんなにスマホばっかりいじっていたんだろう」とか,「なんで漫画ばっかり読んでいたんだろう」とかいう感じになります。
 
娯楽は,無いなら無いで案外大丈夫なものです。
一度手にしてしまうと泥沼にはまりやすいだけなんですね。    

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この記事を書いた人

オンライン家庭教師を運営する東大卒塾長。
入試数学を解説する YouTuber(登録者10,000人超)

2012年 栄東中学校卒
2015年 筑波大学附属駒場高等学校卒
2019年 東京大学理学部物理学科卒

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